ブラディ・サンデー
こんな映画を見ました。
Bloody Sunday。
「血の日曜日事件」をドキュメンタリータッチで描いた映画です。
BGMも一切無く、カメラもハンディのみ。
照明も使わず、本当にドキュメントを見ているような錯覚を覚えます。
この「血の日曜日事件」とは?
1972年1月30日、日曜日。
北アイルランド。
カトリック系住民の公民権運動のデモ集会に対してイギリス軍が発砲。
市民27人が撃たれ、うち13名が死亡。
ほとんどが10代の若者だった。
事件の背景には北アイルランドの少数派カトリック系住民(先住民の子孫)と
プロテスタント系住民(移民の子孫)との軋轢がある。
多数派による少数派への差別。
それに対する抗議。
そして弾圧。
この事件の後、イギリス政府は査問会議を開き、
IRAの攻撃に対して反撃したという軍の主張をそのまま全面的に支持。
犠牲者は武器を持っていた「強い疑いがある」と軍の行動を正当化した。
そして、その日発砲した兵士は誰一人として処罰されなかった。
作戦を率いた士官たちは後に女王に叙勲される。
最後にエンドロールとともにエンディングソングが流れます。
U2のSunday Bloody Sundayのライブバージョン。
How Long...
How Long Must We Sing This Song ?
いったいいつまで歌えばいいのか。
ボーノは叫びます。
Sing This!
と。
For Belfast(ベルファストのために)
For Derry(デリーのために)
For Beirut(ベイルートのために)
For Nicaragua(ニカラグアのために)
After me say!
No More!
No More!
No War
No More!
Wipe your tears away!
ボーノの声に心打たれる映画でございました。